Destino（非18禁） 感想
Destino（非18禁）(2004)
作者・サークル: BLAZE
ジャンル: バトル
概要
activeでhelloagainやねがぽじ、fearless]を、Leafで鎖やtoheart2の由真愛佳√などを担当された枕流さんがライターの同人作品。destinoとはイタリア語で運命。
作品自体は今もdlsiteにて販売中。作案を出すにあたり4部作を想定したうちの4部作目ということで、その名残なのか所々説明不足なところがある。まぁ枕流作品群を見る限り意図的に謎を残しているのだとは思うが、それにしてもと思わなくもない。
あらすじ(DLsite引用)
もしドラで注目されたイラストレーター『ゆきうさぎ』の原点がここにあり
切ないビジュアルノベルがDL販売で復活!
『それは長い長い旅だった』
純白という名の悪魔、ブラン。
無垢ゆえ争い呼ぶ天使、フレイ。
地上で力を使い果たした悪魔と天使。
二人は神聖なる力を取り戻すため、本物の奇跡を求める旅に出る。
時が流れ、時代の波がすべてを変えていっても、ふたりはずっとふたりきり——。
互いのぬくもりを感じながら、ふたりきりの旅は続く。
終わりがなくてもいい。
永遠の時でさえ、ふたり一緒なら……
『これは、旅の終わりの物語』
シナリオ等
主にブランと協会に所属するカルロの視点で物語は進む。かつて共に過ごした日を想いフレイの行方を探すブラン。亡き教皇にかけられた昼に黒豹の姿になって理性等も失ってしまう呪いを解く手がかりを求めボルツァーノに来たブランは、ボルツァーノで起きている銃火器が使えなくなる現象の捜査に来ていた教会の使いと交戦になり、その果てに…。
相変わらず説明不足気味でありながらスムーズに進む物語の展開。この作品は演出がまともなため、枕流さんの展開の速さと戦闘シーンがマッチして特に白熱するシーンとなっている。枕流さんの書く戦闘シーンは文章だけだと若干下手なくらいだけど絵や演出で説明不足を補えるとそのテンポの良さが強みになって良い場面になっていると思う。
ヒロイン、今回の場合フレイをブランの半身のように描く描写は枕流さんの持ち味が良く出ているのか心理描写が良いと思う。お互いの存在を求めあう物語。
総評
総評: A-(名作)
短編作品 としてはトップレベルの作品。正直「蒼海に堕ちて」とか他の名作群に比べ粗削りすぎるとは思うが、優れた戦闘シーン、心理描写を考慮したら名作に入ると思う。演出も下手な商業作品よりずっとまともで音楽も優れている。存在を求めあう関係を見たい人、戦闘のある作品が好きな人、短編で良い作品を探している人におすすめ。一方、細かい伏線とかを気にしすぎる人には合わないかもしれない。プレイ時間は2時間半くらい。
