雫 感想
雫(2009)(1996)
ブランド: Leaf
ジャンル: 電波
概要
オリジナルは1996年に発売。今回はリメイク版(2009)をプレイ。これは2009に発売された痕に同梱されているもので一時期DL版が単体販売されていた。2002年のリメイク版と比べEDがMOON PHASEになっているくらいの変化?
DL版に付属していた旧版も卒業badと沙織と出会うあたりまでプレイ。旧版とリメイク版の序盤をプレイしてみると旧版の方は演出、音楽等R版より優れていると思う。
しかしこの作品をプレイしようとしたきっかけのMOONPHASEの有無や瑠璃子の声優(一宮桜)さんの声や演技に惹かれ、こちらをプレイ。この声優さんは出演数が少なく、他に良さそうなものに出ていない。
タイトル右上の光っているところを押すと声優デモやゲームPVが見れる。
あらすじ(公式HP引用)
-狂気の扉が音を立てて開いていく…-
ここ数日の間、僕は不思議などろりとした時間の中を漂っていた。
毎日同じ時間が同じ映像で繰り返されているような…そんな奇妙な錯覚を覚えている。
代わり映えのないくだらない毎日の連続。やがていつの頃からか、僕はこの退屈な世界から、すべての音と色彩が失われてしまっていることに気付く。
僕はつまらない現実を離れ、徐々に狂気の世界へ足を踏み入れようとしていた…。そんな僕のクラスで、ある日の授業中、ひとりの女生徒がおかしくなった。
彼女は機械のようなまっすぐな姿勢で席から立ち上がると、突然、大きな声で淫猥な言葉を叫びだし、教師が無理矢理その口を押さえる頃には、彼女の顔は自らの爪が刻んだ生傷で血だらけになっていた。クラス中の生徒達が息を飲んで見守るなか、鮮血の赤を見つめていた僕は、現実世界がゆっくりと色を取り戻していくのを感じていた…。
シナリオ等
良い点として他の作品に比べ文章に無駄が少ないこと。香奈子が狂う前日譚、調査を依頼され夜に月島に会う当日、そして終わったあとの後日談の3日のことだが、実質的には1日だけの物語と言っていいレベルであり、当然物語として展開していく際に無駄な会話というものを挟む余地がないわけで、そういった日常はおまけ√で少しだけ補完されている。
独特な文章で確かに狂気の扉を目の前にしていてもおかしくないような主人公。Leafの大阪組の作品でお馴染みの長瀬も初登場
音楽
序盤のBGMから既に良質なので最初から引き込まれる。
リメイク版限定のSuaraさんのMOONPHASEは良曲が多いLeafさんのボーカル曲の中でも屈指の曲だと思う。
一方旧版のBGMタイトル、「OP」「授業中」「学園生活」「瑠璃子」「オルゴール」に関しては明らかに旧版の方が優れている。とはいえリメイク版の方も他の作品に比べたら全然良い曲ではあるが。
総評
総評:B(良作)
全部で12√ありそれなりの時間がかかるかと思いきや、最後の方の選択肢が各ルートに対応しているだけなので、実質的にはすごい短い。また、各ルートで同じ話、同じようなHシーンなど見覚えがあるものが多く全体としてボリュームは短い。
しかし、そういったボリュームも短くまとまっているという見方もでき、最初は全く興奮しなかったシーンも、抜きたいほどではないにしろそれなりにエロく感じ、文章の質もそれなりに高い。
ハーレム編では製作者の思いが見え隠れし、笑える内容としてこれが本編としてもっとボリュームがあったらおもしろかったかもしれない。旧版にあったという異星人バトル編はリメイク版では消失している。