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逆玉王 感想

ウェディングエラントリー 逆玉王(1994)

ブランド: グローサー

ジャンル: ファンタジーRPG

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概要

 1996年発売されたWin版をプレイ。基本ベタ移植らしいが台湾 での発売ネタがあったり、もしかしたら少しは加筆修正があったのかも?ゲームファイルにADM.exeを使っており、これはwin9x系でしか動かないと言われている。(winXPや7ではほぼ確実に動かない)

 

あらすじ

 スケベなセス君が住む王国の姫を一般から公募することになった。その条件は「いい男養成ダンジョンをクリアし姫の好みになった男」。姫の好みは強く優しくたくましくHの上手な人。ならばとダンジョン攻略中のHや逆玉を狙ったセス君はこの公募に参加。運よく1000人目に選ばれたことで姫に注目され、加護も受けたセス君はダンジョンを攻略していく…。

 

シナリオ

 ダンジョンにはかぐや姫と呼ばれるヒロインが各階におり、彼女らを守る守護者を倒してセックスしていくことになる。こうして書くと抜きゲー寄りなのかと言うと全くそんなことは無く、シナリオゲーと呼んでも差し支えない程良く出来た物語である。

 かぐや姫については結局そのフロア限りで、別にセスと交流が深いわけでもないのでこの年代の抜きゲー同様、大した思い入れもない。しかし、セスと王選別を競っていくことになるユリ(姫の事が大好きで参加した娘)やフェルナンド、ダンジョン攻略で大分お世話になる食堂のさくら、そしてレムリア姫はセスとの様々なイベントが用意されている。また、彼女らとの交流やダンジョンでの経験からセスは少なくとも器と言う面では王にふさわしい成長を遂げる。物語終盤ではセス君やユリたちはほぼ間違いなく愛着のあるキャラクターとなっているだろう。

 後半シリアスが入るが全体的にコミカルな傾向。しかしシリアスを壊すようなことは(個人的には)無い。アトラクナクアのライターであるが、あちらとは相当雰囲気が違う。アトラクは序盤から雰囲気が一貫してて、最初から面白く中盤以降さらに盛り上がっていく感じだが、逆玉王は序盤コミカルで若干面白い程度(ここを楽しめるかはゲーム性を気にいるかどうか)だが物語がシリアスになっていき、登場人物たちへの愛着も強くなる終盤部分はこちらの方が面白かった。

 

絵+Hシーン

  今の作品と比較してみると若干悪いかもしれないが、90年代としては中の上くらいの絵ではある。Hシーンは各キャラ基本1回。ベッドで寝る時に選択肢を選ぶとHシーンのCGを見返すことができる。(カロリーか疲労のパラメータが変動(忘れかけ))

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ゲーム性

  このゲームではカロリー制度を導入している。食堂やアイテムで食事をとるとカロリーが摂取出来、一日の最後の時点のカロリーと一日の運動量(ダンジョン内での歩数、モンスターへの攻撃、Hイベント等で増加)によってパラメータが変動する。また、ダンジョン中カロリーが一定を下回ると敵への通常攻撃の威力が激減する。通常攻撃の中でも武器による攻撃、素手による攻撃があり、素手での攻撃は食堂で食べたものによって威力、属性(斬撃、打撃等)が変化する。基本は高い食事を食べれば威力は申し分ない。後半は基本武器攻撃になるが、序盤は素手の方が強く、高い食事を食べることがかなり重要。

 また、自分の体形(M, Lサイズ等)に対して理想の運動量、保持カロリーが設定されており、一日の終わりに数回それを一定量下回ったり上回ったりするとMサイズからSサイズ、Lサイズに体型が変化する。セスが極端に太った状態でエンディングを迎えるとそれ専用のCGになるらしい。また、サイズが変わるとレムリアなど交流のあるキャラがそれを指摘してくる。また、装備も自分のサイズによって着れるかどうか変わってくる。自分はMとLサイズを行き来していた。

 

 

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音楽

 全体的にコミカル。突出して良いわけではないが、地味に良い。

 

総評+一言

 総評: B+(良作)

 98時代の作品の中で、YUNOや痕等2000年以降にリメイクされた作品を除けばGAOGAOシリーズに次ぐ作品だと思う(2020/10での現状)。プレイ当初はそんなに評価してなかった(B~B+くらい)が90年代の作品をいくつかやると、ゲームバランスも良い方だったし、システム面の駄目だった部分(バックログ無し等)の記憶が大分薄れて後半のキャラへの愛着等良い面ばかり覚えているので今としてはA-でも良いが、90年代作品のシステム的な不便さを無視したような無意識のプラス補正をかけて無かったプレイ当初での評価を考慮しB+としている。

 カロリーという独特のゲームシステムはダンジョンをどれくらいで帰るか、どの食事を食べるか考慮するなど他のゲームでは味わえない体験をさせてくれる(ローグライクと違いいつでも帰ろうとすれば帰れる)。そしてこのゲーム性が地味に面白い。そして愛着のあるキャラクターたち。pc98時代の作品群をやるならぜひやって欲しい作品の一つ。

 

 熱のステージでは最初に遠い方の檻を見ておけばHシーンを見逃さないで済みそう。